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美しい言葉

須賀敦子さんのエッセイ「コルシア書店の仲間たち」を読んでいて、結びの文章に心打たれた。

 

コルシア書店というのは、イタリア留学中の須賀敦子さんが関わった、ミラノの小さな本屋さん。そこに集う若い仲間たちの姿を描いたこのエッセイの最後、書店の終焉を振り返った須賀さんの言葉。

 

「それぞれの心のなかにある書店が微妙に違っているのを、若い私たちは無視して、いちずに前進しようとした。その相違が、人間のだれもが、究極においては生きなければならない孤独と隣あわせで、人それぞれ自分自身の孤独を確立しないかぎり、人生は始まらないということを、すくなくとも私は、ながいこと理解できないでいた。

若い日に思い描いたコルシア・デイ・セルヴィ書店を徐々に失うことによって、私たちはすこしずつ、孤独が、かつて私たちを恐れさせたような荒野でないことを知ったように思う。」

 

孤独については、日々少しだけ考えたりすることもあるけれど、「人それぞれ自分自身の孤独を確立しないかぎり、人生は始まらない」という一文は、本当にガツンときた。そして、結びの一文に救われる。自分自身の孤独。この事の意味を、ちゃんと考えようと思ったのだった。

【2018.04.16 Monday 23:55】 author : moriyaan518
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【2018.09.18 Tuesday 23:55】 author : スポンサードリンク
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