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『極夜行』

角幡 唯介 著『極夜行』読了。

角幡さんの冒険記は、けっこう読んでいる。ヘタレなインドア派である私にとって、にわかに信じがたい壮絶な冒険を目の当たりにし、ただただ茫然とするのみである。角幡さんは、自身が冒険家でありながら、同時に優れた書き手でもあり、どっちもできる人って本当に稀有な存在だと思う。

 

今回の『極夜行』は、太陽が昇らない”極夜”の期間に北極圏を旅した冒険記だ。

太陽が沈まない「白夜」も、太陽が昇らない「極夜」も、地球の大部分の人は体験したことがない。どちらもあまりに極端すぎて、想像もできないし、がんばって想像してみようとすると、「どっちも心身ともに変調をきたしそうなキツさ、、、」ということは容易に分かる。

「極夜」では、4か月太陽が昇らず、うち2か月強は完全な暗闇だという。

 

ひたすらの闇の中、犬一匹とそりをひいて進む。月明かりを頼み、星を目印に、氷の上を往く。

 

読んでいると、いきなりクラブのホステスさんのエピソードが出てきたり、突飛とも思える冗談があちこちにちりばめられていたり、なんか振り幅あるな、、、と思ったけど、太陽がない世界で長く過ごしていると、いろんなことが通常とは異なる脈絡で巡ってきたりするんだろう。それが妙に生々しかった。

 

当然のことながら、様々なトラブルに見舞われながらも、角幡さんは生還する。

と分かっていながらも、トラブルのたびにこちらの肝も冷える。しかも話は北極圏、氷の世界。

灼熱の今、読書で涼を味わえる一冊であった。

 

【2018.07.25 Wednesday 23:47】 author : moriyaan518
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【2018.10.22 Monday 23:47】 author : スポンサードリンク
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